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山形のうまいもの

トマト|5月〜11月

地域一丸の生産体制で
「トマト」をブランド化

トマト

品質向上、ほ場拡大
生産者の意欲もアップ

 江戸時代に日本に渡ったとされるトマトは、明治・大正期は特有の匂いが受け入れられず、もっぱら観賞用だった。実際に食用として普及したのは、戦後になってからという。そして近年は、その栄養価が知られるようになり、和洋の料理に広く使用される。大玉、中玉、ミニと大きさも様々で、近年は育種が進み、色だけでなくハート型など品種バリエーションが豊富で、注目度は格段に上がっている。
 甘みと酸味のバランスが良く、高い評価を得ているのが、大蔵村・戸沢村・鮭川村エリアのトマト部会だ。「最上地域初のトマト選果場が1992年度に完成して以来、栽培管理への意識が高まったんです」と部会スタッフ。朝夕の選別・パック詰め作業の手間がなくなり、その時間をトマトづくりに注ぎこめる。「生産品全体の質が上がり、市場評価も良くなりました」という。以降、個々の栽培面積も拡大した。また毎年一回、ほ場ごとに土壌分析と施肥設計を徹底する上、収穫後はハウスのビニールを外し、あえて冬季の積雪にさらし、自然の中で土を休めるなど、トマトにかける手間暇は惜しまない。
 こうしてブランドが確立した最上地域のトマトの出荷先は、主に関東・長野方面だ。10年程前からは、大手ハンバーガーチェーンとの契約取引も行われ、各ショップで使用されている。
 この地域ではミニトマト部会も同様に生産品の評価が高く、やはり栽培管理を徹底している。また新規参入者が優良生産者に学ぶ研修制度を導入。初年度から高収量が見込めるとあって、やる気のある若手生産者が増えている。

果肉の質が良く、味にコクがある
1ランク上の美味さ

 4月中旬からハウスにビニールをかけてほ場を準備し、5月に苗を定植(6月定植の作型もある)。以降、わき芽や果実の整理、茎の誘引など、きめ細かに手をかける。収穫は6月下旬から始まるが、もちろん一つ一つ手作業だ。7月中旬と8月のお盆の時期にピークを迎え、11月初旬まで続く。
 管理で難しいのは、温度と水やりの加減という。水を控えれば糖度の高いトマトができるが、夏場には適度な水やりが不可欠で、水が少ないと収量が上がらない。トマトの生育を良く観察し、甘みと酸味とのバランスをみながら、サイズが良く、収量も安定するよう育てることが大切なのだ。
 現在、大玉トマトの主流は「りんか409」という品種で、果肉の質が良く、味にコクがある。また、ミニトマトは割れにくい「サンチェリーピュアプラス」や「サンチェリーピュア」がメインだ。
 「ここで作ったものは、口に入れてすぐ、美味いと思うはずですよ」と、先述のスタッフ。気温が下がり、じっくり育った10〜11月のトマトは、より甘みが凝縮されるという。
 大蔵村では、完熟ミニトマトのジュース、アイス、サイダー、レトルトの「トマトたっぷりカレー」などの加工品も登場。新たな名物として注目だ。

トマト

トマト

DATA

主な産地

大蔵村・山形市・鶴岡市・戸沢村・鮭川村・大江町・村山市・天童市・ほか

主な品種と収穫時期

主な品種と収穫時期

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