ペロリンの山形旬情報
【Vol.66】しいたけ
(2017年2月24日)

今回は、山形県の「しいたけ」について紹介するペロよ!

今月の旬な農産物

「しいたけ」

しいたけは、西洋のマッシュルーム、中国のフクロタケとともに世界三大栽培キノコのひとつ。鍋物、揚げ物、炒め物、煮物など、さまざまな料理に活用でき、食卓でおなじみのきのこです。しいたけ栽培は江戸時代中期から行われており、山形県では、県内の豊富な森林資源から切り出したミズナラやコナラなどの落葉広葉樹を使った自然環境下で栽培される「原木しいたけ」や、屋内施設で栽培し、安定した出荷が可能な「菌床しいたけ」など、1年を通しておいしい「しいたけ」の出荷を行っています。


原木栽培のしくみ

原木栽培はどのようにして行われているのでしょうか。

まず、乾燥させた原木にドリルで穴を開け、種菌を植え付けます(菌を接種した原木を「ほだ木」といいます)。これをハウス内に半年以上置き、ほだ木全体に菌を増殖させた後、一昼夜ほど水につけてショックを与えます。すると菌は環境の変化に驚き、子孫を残すため、きのこを発生させます。ほだ木を森の中に置く自然栽培の場合は、昼夜の温度差や降雨が刺激となります。発芽したきのこは一週間ほどで収穫できるので、収穫予定日から逆算して作業スケジュールを決めていきます。

味・品質のよいきのこを栽培するには、原木が蓄えている養分がとても大切。また、温度や湿度の管理、菌を回すためのほだ木の天地替えなど、生産者の細やかな作業が、おいしいきのこを育てます。



白く見えるのは種菌を植えた後のフタ。種菌が早く繁殖するよう、ほだ木を組み上げます。


菌床栽培のしくみ

菌床栽培は、細かく砕いた木のチップやオガクズに栄養剤を混合したものを培地として栽培する方法です。

培地を殺菌処理後、しいたけ菌を接種し、空調管理された施設内で培養します。原木栽培と比べると成長が早く、年に4〜8回ほど収穫でき、短期間に大量生産が可能です。また、屋内で管理しての栽培の為、病原菌に強く安定して生産量を増やすことができます。現在、日本に出回っている生しいたけの約9割は菌床栽培によるものです。



温度管理された施設内で栽培され、安定かつ大量に生産が可能です。


新鮮なしいたけの見分け方

収穫したばかりの新鮮なしいたけは、ハリがあって適度な湿気を含んでいます。
裏側は、傘が開きすぎず、薄い膜でつながっています。




健康にいい!しいたけ

しいたけは、悪玉コレステロールを減らすエリタデニン、抗ガン剤として中央薬事審議会が製造を承認した多糖体レンチナン、骨の形成に役立つビタミンD2の母体エルゴステリンなどを含んでいます。しかも、食物繊維が豊富でローカロリーなので、健康のために毎日の食卓に上手に取り入れたい食材です。


簡単レシピ

〈しいたけの一口おにぎり〉
しいたけの傘の裏側にご飯を詰め、薄く油をひいたフライパン(弱火)で両面を焼く。ご飯にこげ目がついたところで醤油を塗る。しいたけの旨みが醤油の香ばしさとよく合います。

〈しいたけのトマトソース煮〉
缶詰のホールトマトとしいたけ、鶏肉をコンソメ・塩・こしょうで煮込む。多めに作ってフリージングしておけば、レンジで解凍してすぐ使えるので便利です。


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