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品目●菌茸類・山菜
品名●促成たらのめ
◎ウコギ科の落葉低木/地方名、タラッペ・タラッポ・オニノカナボウなど。山野に自生する落葉樹で全国に分布し、日射しの多い所を好む。春から初夏にかけて、若葉やつぼみを摘み取って利用する。揚げ物が一般的だが、ゆでたり、あえ物にしてもよい。

促成たらのめ




 かつて、たらのめなどの山菜は、春の到来を待ちに待って、やっとの思いで味わえる珍味だった。それが近年はまだ雪が残るうちから、春の息吹きに舌鼓を打てる。食通ならずとも喜ばしい限りだ。
 たらのめはタラノキ…ウコギ科の落葉樹で、春先、最初に出る一番芽を食べる。代表的な山菜で、そのほろ苦い味や香りは絶品だ。山形県では「ふかし栽培」という促成栽培法を早くから取り入れ、全国でも1、2位の生産高を上げている。

 1月末、雪が降りしきる日にハウスを訪ねた。ハウス内にまたハウスともいえそうなビニールトンネルの中に、高さ60cmのタラノキの穂木がきれいに立ち並んでいる。その先には緑色の芽がたくさん顔を出していた。
 「秋になって葉の落ちたタラノキの枝を切り出し、乾燥しないように休ませます。その後収穫時期を逆算してハウスに入れ、温度を加えます」と生産者。つまり、他の植物と同じように、十分休眠を与えた上で、加温して発芽を促すというやり方だ。
 穂木の床となる部分にはオガクズか水を入れ、脇を通したパイプにお湯を循環させる。こうしてトンネル内を15〜20度(夜間の最低10度)に保つ。この状態で2〜3週間、新緑の芽が伸び、収穫できるようになる。「枝が貯えた養分だけで、肥料は一切与えません」、まさに自然の豊かな生命力がなせる技だ。

 
果てしなく並ぶタラノキの穂木。このトンネル内は真冬でも、昼間は15〜20℃、夜は最低でも10℃に保たれる。


 芽の周辺の温度を徹底管理することと、85〜95%の湿度でじっくり「ふかす」と、重量感のある良い芽ができるという。1本の穂木からの収穫量は、頂芽1個と側芽2〜3個で100g前後。格別な早春の珍味を先取りするには、かなりの労力や技術が費やされている。
 現在、穂木は他からの購入割合が多い。しかし今後は、地元原生種の改良品種を用いての栽培に期待が寄せられている。

 ところで、タラノキにはトゲのある男だらとトゲのない女だらの区別があるという。トゲのあるなしだけの分類法で、花や芽にほとんど違いはない。ただ、栽培用としてはトゲがなくて扱いのラクな女だらの割合が増えてきているそうだ。

 さて、たらのめを店頭で選ぶときは、ずんぐりと太い形のもの、切り口の変色の少ないものがいい。揚げたての天ぷらも良し、洋風のベーコン巻きも良し。ほのかな苦さに、山里が招きよせる春の楽しさを実感できるはずだ。

<たらのめの天ぷら>
早春の味わい…と言えば真っ先に思い浮かぶのがこれ。ころもをあまり厚く付けないほうが風味を堪能できる。揚げたてのホクホクを、シンプルに塩だけで食べることをおすすめしたい。
<たらのめの酢みそ和え>
たらのめはたっぷりのお湯でゆで、冷水にサッとくぐして色止めする。白味噌は砂糖・みりん・酒・酢それぞれ少々で溶く。たらのめを器に盛り、先の酢みそをかけて出来上がり。
 
<たらのめのベーコン巻き>
ゆでたたらのめをベーコンで巻き、ようじでとめ、油をひかないフライパンでカラ焼きする。ベーコンに焼き色がついたらOK。食べるときはレモンを絞っても良い。

 

●産地
新庄市   村山市   天童市
朝日町   大江町   金山町
真室川町  川西町   庄内町
ほか
●収穫時期

【成分表】(可食部100g当り)
【取り寄せ情報】
<生>
エネルギー 27kcal、水分 90.2g、たんぱく質 4.2g、脂質 0.2g、炭水化物 4.3g、灰分 1.1g
<ゆで>
エネルギー 26kcal、水分 90.8g、たんぱく質 4.0g、脂質 0.2g、炭水化物 4.1g、灰分 0.9g
●JA全農山形  直販センター
tel.023-655-3688
fax.023-655-3635

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