「平田赤ねぎ」
山形県酒田市の平田地区で生産される「平田赤ねぎ」。ルーツは、最上川舟運が盛んだった江戸時代、船着場で渇水のため足止めをくらっていた上方商人をもてなした御礼としてもらった種がきっかけで栽培が始まったとされている。今日まで平田の人々が大切に守り育ててきた。
茎の鮮やかな赤さが独特で分けつが少なく一本ねぎの様相を呈し、葉鞘部のしまりはやや軟らかく、耐寒性に優れている。生で食べると辛く、熱を通すと一転してトロリと甘い口当たりになる。
栽培が難しい上、収穫までの手間もかかることからこれまで市場に出回ることはなかったが、栽培技術の改良により少しずつ生産量が増加し、今では生産組合が積極的に栽培に取り組む。
この希少な伝統野菜は、平成19年1月に本県第1号の特許庁地域団体商標(地域ブランド)として登録されている。